遺産分割が確定するまでの共同所有者が共同相続人

本人が死亡することで発生する遺産相続ですが、相続人が複数人いる場合には遺産分割協議を実施して、誰が何を相続するのか話し合いで決定する必要があります。
しかし、死亡すると通夜や告別式などの葬儀に追われることになるため、相続が発生したからと言ってすぐに遺産分割協議をすることは難しいものです。
その為、実際に遺産分割の話し合いができるようになるのは、早くても四十九日の法要が終わった頃と考えられます。
そうなると気になるのが遺産分割が確定するまでの相続財産についてで、相続財産が現金だけとは限らないため誰が所有者になるのかということです。

例えば、死亡した被相続人が賃貸物件を所有していた場合には、死亡したとしても賃借人はそのまま居住しているので、何らかのトラブルが発生した時に誰かが修理や交換を手配するのかという問題が起こります。
そこで法律においては遺産分割協議が確定するまでの間に関しては、相続人全員で共同所有すると規定されていて、この共同所有する相続人のことを共同相続人というのです。
ですから、先の例のようなことが発生した場合には、引き続き大家さんとしての地位に基づき、共同相続人が速やかに修繕などの手配をすることになるのです。

次に疑問に感じてしまうことは、法定相続人と共同相続人は別のものなのかということです。
法定相続人とは民法で決められている相続人のことで、被相続人が死亡すると同時に法定相続人となるので、この時点においては法定相続人と共同相続人はイコールとなります。
ただ遺産分割協議が実施されて遺産分割がされると相続財産は共同所有でなくなるので、その時点では共同相続人という概念はなくなりますが、法定相続人は相続放棄をしない限りその地位は残ります。
つまり共同相続人とは、相続が発生してから遺産分割協議が合意するまでの法定相続人に対して使用される言葉で、単に概念の違いによるものであり基本的には同じ人を指すと言えます。