裁判手続のひとつとなる遺産分割調停とは

遺産分割の具体的な手続としては、遺産分割の協議・調停・審判の3つがありますが、まずは裁判外において相続人間による遺産分割協議を行う必要があります。
ただ、この遺産分割協議は相続人だけで話し合いをするのが一般的なので、場合によっては冷静な話し合いができなくて、話がまとまらないということも少なくありません。
このように話し合いが調わなかった場合や、そもそも協議をすることができない場合なら、はじめて裁判手続を利用できることになります。

遺産分割の裁判手続とは、先に触れた調停と審判という手続があって、共に家庭裁判所における裁判手続となります。
遺産分割調停とは家庭裁判所の裁判手続で、家庭裁判所が選任した調停委員を間に入れて話し合いを取りまとめていく手続です。
ちなみに、この遺産分割調停で遺産分割をすることを調停分割と呼んでいます。

遺産分割調停の場合には、家庭裁判所により選任された調停委員を間に入れて、相続人間で話し合いを進めていくので、協議の場合よりも客観的な話し合いや解決が可能となります。
また、話し合いで合意を形成していくので、遺産分割協議の場合と同様に遺言がある場合であっても、遺言と異なる遺産分割をすることもできるのです。
このように遺産分割調停とは、協議と同じく話し合いで解決する方法なので、柔軟な解決が可能ですし同時に感情的な対立を抑えることができるといったメリットがあります。

遺産分割調停により話がまとまった内容に関しては、裁判所によって調停調書が作成されることになって、この調停調書に記載された内容は裁判における判決と同様の効果があるのです。
しかし遺産分割調停でも話し合いがつかない場合には、家庭裁判所に審判を申し立てることになります。
ちなみに、調停と審判は共に家庭裁判所における裁判手続なのですが、調停前置主義と呼ばれる制度があるので、いきなり審判を申し立てたとしてもまずは調停に付されることになるのが一般的です。